鋼の錬金術師 第30話 「イシュヴァール殲滅戦」
シリアス真っ只中、CMでまさかの少将フライングゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!?
誰だ!?声優!あれだけじゃわかんなかった!・・・ってかおそらく管理人が知らない人だろう。
あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!早くアームストロング姉弟みてぇぇぇぇぇぇ!!!!
さてさて、感想に入りますが、今日はとにかく考えさせられましたね。
荒川先生の持つ戦争理論・・・客観的視点から見た万人に共通する人間心理、そして人間の主観との矛盾に改めて気づかされる。人間は何て矛盾した生き物だと思いました。
キンブリー「相手を倒したとき「当たった!よし!」と自分の腕前にうぬぼれ仕事に達成感を感じる瞬間が少しでもないと言い切れますか?」
ないわけがない。リザ本人がきっとこの指摘に突き刺さるような衝動を受けたでしょう。図星ですからね、きっと。兵士ならば狙撃手として訓練する。何で訓練するかと言えば射撃の精密度を上げるため、そして生きるために敵を殺す、さらにはスナイパーとして腕を上げれば名声を得る。誰だって心のどこかでは思う、じゃないと軍人なんて仕事は成り立たないでしょう。
日常生活でも、とあるポストにつくのに誰かを蹴落として自分があがったとします。罪悪感に駆られても内心ではこの就任に喜びを感じます。明らかに誰かを犠牲にしていますが自分は喜んでいる。芸能界なんかこれの連鎖反応でしょう。誰かの人気が上がれば、誰かは仕事もらえなくなるのだから。人気者は罪悪感すら感じない場合が多いのでは?
キンブリーの言うことはとても理に適っています。「私は違う!」と本気で思える人は化けモンです。管理人は彼の言葉に反論の余地がありません。自分もリザの立場なら・・・そう思います。ロイは止めようとしましたがこの行動がまさに人間の矛盾そのものですね。彼は良心から出た行動を取りましたが、この戦争こそ国家錬金術師としてゆくゆくはトップに上がるための名誉を得る場なのです。そういう手柄目的の心理がないわけは絶対ありません。
面白いですね。この物語ではキンブリーは完全にヒールですが、ヒーロー側のロイすら該当する理屈を彼が淡々と説いている。必ずしもヒールを間違った存在にしない、むしろ人間の本性と的確につく役割を担わせている。荒川先生の作り出すキャラクターは生きています。
キンブリー「死から目を背けるな、前を見ろ。あなたが殺す人々の姿を正面からみろ。そして忘れるな、忘れるな、奴らもあなたのことを忘れない」
強烈な台詞です。荒川先生の言いたいメッセージの一つでしょうか・・・?キンブリーに言わせる辺りが重みと現実味を増さしています。
そして恨みほど根強い感情はないと思います。60年以上たっても日本とアジア諸国の外交にはこのもつれがまだ残っています。恨みはその人だけじゃない、その人を愛するものたちにも残り、根強く残る。そして変な固定観念が子孫へと受け継がれる。
キンブリーは人間と殺していると理解していながらも、爆弾狂なのです。だから余計にたちが悪いですが、覚悟の面では誰よりも出来ています。リザがエドに言ったように戦乱の英雄は平和な時代にはいらない。当時、キンブリーはこの消え去る覚悟持っていた。しかし、ロイはそれはなかった、彼の言葉で初めて気づかされた。皮肉なことに、今のロイ・マスタングの行動理念をより一層固いものにしたのはキンブリーだったのかもしれない。後に受けるであろう大きな恨みの塊を食らう覚悟が今の彼にはある。
ヒューズ「簡単だ「死にたくねぇ」ただそれだけだ。理由はいつだって単純だよ、ロイ」
この単純な理由で、人類はずっと戦争をして来たんだろうなと思いました。思想がかった目的で戦う人なんでトップの人だけでしょう。下々の人々は「死にたくない」の一言です。死にたくないから人を殺して、平和に暮らしたいから戦争をして勝つんです。勝者は敗者の痛みになんても目もくれなかった。そう言うことを気にするようになったのは第二次世界大戦終了後ぐらいからじゃないですか?そう考えると、話し合いの道とはとても短いものです。おそろしいですね。そして今の時代の日本は幸せな方ですよ。
ロイとキンブリーこの二人の男の温度差が実に面白い回でした。本当にキンブリーは分かってるくせに欲に正直な奴です。非常に危険だということが分かりました。こういう軍人さんは絶対居て欲しくない。ロイのように良心を重んじる人間が多くいてくれればもう少し世界は優しかったのでしょうかね?
理屈を重んじる人間、良心を重んじる人間・・・足して2で割れればちょうどいい気が(汗)両方大事だが、絶対矛盾は生じる・・・人間の永遠の課題ですね。
とにかく、今日はひさびさのよっちんVOICEが聴けてよかったぜ!早く北方編やれぇぇぇぇ!!
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